不惑わくわく日記

大阪でコンサートをあさっています。

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現代音楽の初演でブラボーが飛ぶのをはじめて聴く・・・・京響定期

ある意味、「現代音楽の演奏会」という言説が、ここにきて、それこそ「メタモルフォーシス」しつつあると思ってもいいかもしれない。

京都 京都コンサートホール
京響第541回定期演奏会
飯森範親指揮 京都市交響楽団
マリンバ独奏 三村奈々恵
西村朗:桜人~オーケストラのための~
吉松隆:マリンバ協奏曲「バード・リズミクス」作品109
ブラームス:交響曲第2番ニ長調作品73

マリンバ協奏曲のための演奏会。よく「初演は大成功であった」という記述、ありますよね。今日のプログラムの後半の、ブラ2なんか、「3楽章を繰り返すぐらいの成功であった」と。現代音楽を聴き続けてきたぐすたふくん、こんなことがホントにあるんかいな、と思っていたんです(^^;;)。ところがところが、今日の演奏会がまさにそれ。こういうのを、「初演が大成功」というんだなあ、と思いましたね。そのことにまず、何とも言えない感慨を覚える。現代音楽の初演でこんなことが起こる、そしてそこに居合わせられるとは思わなかったですねえ。

だって、マリンバコンチェルトが終わったとたん、四方八方から「ブラヴォー!!!!」・・・・はああ?これ、初演ですよね、それも2010年の? しかも、満場の拍手に客席から作曲家が立ち上がり、舞台に呼び出され、さらにヒートアップする喝采を受ける・・・こんなことが、ホントにあるなんて。

拍手を続けたぐすたふくん、もしかして、これ、「あまりの反響に、指揮者と独奏者は終楽章を繰り返さざるをえなかった」という記述が音楽史に刻まれるかもしれないかと思って、必死で拍手をつづけたのだけれど・・・・残念。でも、アンコールの、マリンバ独奏による「カヴァレリア・ルスティカーナの間奏曲」も絶品だったですけれど。

正直なことを言ってしまえば、このマリンバ協奏曲、ある意味、想定の範囲内の「吉松コンチェルト」。1楽章のミニマリスティックな卓越した盛り上げ方、2楽章の「バラード」と言っていいアダージョにスケルツォが織り込まれた師シベリウスばりの構成、そしてJazzyなスィング感満載の最終楽章、と「吉松節」聴きどころ満載の「ショーピース」。ある意味、吉松さん、自身の型を確立された、として良いでしょうね。最終楽章の3-3-2、3-3-4のリズム・シークエンスなど、まさにチェロ協奏曲「ケンタウルス・ユニット」のそれだし、2楽章のアダージョのなかには過去の「鳥3部作」の匂いや響きが浮遊する。ああこれこれ、来た来た、これが聴きたかったのよ、と聴くだけでワクワク、ぞくぞく、なんですよ。

ここまでくると、「ブルックナー開始」「ブルックナーリズム」と同じ域に到達した、としていいかもしれないなあ。やはり、長く続ける、姿勢がブレない、他にはない個性がある・・・・芸とはそういうものなのかもしれませぬ。

その意味では、1曲目の西村さんの作品も立派なもの。いつものように、美しい響き(シロフォンを弓でこすって起こる倍音のなんと美しいこと!!)を極限まで追求しながら、俗っぽい要素で聴衆にサービスする(さくらさくら、が出てくるとか、5音音階旋律をちりばめるとか)ことも忘れていない。現代的な音ばかりで構成されていいるにもかかわらず、とても聴きやすい、そしてなによりも「明るい」作品。

これほどまでに「明るい現代音楽演奏会」がありうるなんて、ぐすたふくん、想像もしなかったですねえ、ホント。だって、「序曲」ー「コンチェルト」ー「シンフォニー」っていう、近代シンフォニーコンサートの定番構成になってるんだもの。最後の「シンフォニー」がもし新作ないし準新作のシンフォニーだったら、それこそ画期的だったとおもうんだけどなあ。

だから、後半のブラームス、実のところかっちりとした良演であったことは事実だが、はっきり言って「どうでもいい」です。僕みたいな、「極道」聴衆、「こんな演奏、どこででも聴けますって」って思って聴いていたと思います(ごめんなさい、飯森君)。

近い将来、シンフォニーコンサートが20世紀作品・21世紀作品で構成される日が来る、そのことが「可能である」ということを身をもって知ることができた、画期的な演奏会だったと思います。

そして・・・京響のみなさん、マリンバ協奏曲の再演、真剣に検討してください。

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コメント


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吉松型コンチェルト!

ぐすたふさんこんばんは。この演奏会気になっていました。「吉松型コンチェルト」確立の貴重な歴史のひとこま、すごい盛り上がりだったんですね。僕も居合わせたかったです!

あと、こういう場面と逆に、ブーイングと怒号の嵐の初演、なんていう場面なんかにも遭遇してみたいものです。

じゃく | URL | 2010-11-28(Sun)03:12 [編集]


Re: 吉松型コンチェルト!

じゃくさん、こんにちは。コメント下さって、有難かったです。だれもコメントくれないのかなあ、と思っていたので(笑)。

> 吉松型コンチェルト」確立の貴重な歴史のひとこま、すごい盛り上がりだったんですね。僕も居合わせたかったです!

このあと、山形でやって(飯森君のホームですね)、そのあと東京、と言う予定だそうです。すごいですねえ、日本で順次初演の予定が詰まってるだなんて。21世紀の新作がですよ!!マーラーの3番が、クレーフェルトで初演されたのちに、同じ年のうちに4都市で順次初演された、みたいですよねえ。

こんな時代がくるとは。びっくりですよね。

> あと、こういう場面と逆に、ブーイングと怒号の嵐の初演、なんていう場面なんかにも遭遇してみたいものです。

逆に、こっちの方が出会うのが難しそうですね(笑)。

ぐすたふ369 | URL | 2010-11-28(Sun)12:19 [編集]


ぐすたふさま こんばんは

ぜんぜん行けませんので、はじめからあんまり考えないようにしていたこの定期でしたが、あれだけなじみのオケであるはずなのに、なにか別の国のオケの話のようで、幻想的です。また詳細をお聞かせいただければ、と思います。

ところでフィロムジカのことを書いてきましたが、

http://musikverein-kyoto.blogspot.com/2010/11/blog-post_16.html
http://musikverein-kyoto.blogspot.com/2010/11/blog-post_24.html

記事を書いているのとは無関係に、招待券とそのブルックナー8番の初稿についての小解説が送られて参りました。

ぐすたふさん、行かれませんか。

京都百科 | URL | 2010-11-29(Mon)02:14 [編集]


Re: タイトルなし

京都百科さん、こんばんは。

初演二つの演奏会がほぼ満員になるという、これも信じられない状態であったことを付記しておきます。ご一緒出来なくて、残念です。

>
> ところでフィロムジカのことを書いてきましたが、
> 記事を書いているのとは無関係に、招待券とそのブルックナー8番の初稿についての小解説が送られて参りました。
>
> ぐすたふさん、行かれませんか。

その日は、残念ながら、というところです。申し訳ありません。

フィロムジカは、ロットの交響曲の初演を聴きました。がんばってますよね。

この演奏会も盛会だといいですね。

ぐすたふ369 | URL | 2010-11-29(Mon)21:39 [編集]


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