不惑わくわく日記

大阪でコンサートをあさっています。

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二日目は演奏会としても一級・・・大フィル定期二日目

やはり、と思わせる演奏。

大阪 ザ・シンフォニーホール
大フィル第437回定期演奏会二日目
大植英次指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団
ピアノ独奏 アンドレアス・ヘフリガー
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」作品73
コープランド:交響曲第3番

今日はまあ、1日目の雪辱戦ですな。

ヘフリガー君も、昨日よりは格段に精度の高い演奏(でも、自分勝手に引き散らかすのは一緒だけど(笑))。きっと今日は満足の行く出来だったんでしょう、カーテンコールも笑顔だし、なんとアンコールもあり。このアンコールが良かった。モーツァルトのh-mollのアダージョ。最後の数小節、まるで涙にまみれた顔で無理やりに笑顔を作り、「大丈夫だよ」と言って見せるが如くの、唐突な長調への転調、それがシンフォニーの空間に溶け込むように消えていく時間の美しさ!!!

万雷の拍手。まあ、この後の彼のうれしそうな表情と言ったら・・・・昨日の演奏に対しては、悪口雑言あめあられだったぐすたふくんですが、今日の彼の様子をみていると、実は彼、最近の優等生揃いの若手演奏者のなかでは珍しい、芸人然・芸術家然とした愛すべきひとなんじゃなかろうか、と逆に親しみがわいてしまいました。よっぽど昨日は調子が悪かったんでしょうかねえ。こんな人もいるんやなあ、などとしみじみ思ってしまいました。

コープランドも、1楽章が雪辱戦。昨日は、1楽章が一番ダメだったと思うのだが、今日は最初からエネルギー全開、ペットも気合全開であります。そこら辺からして、尋常ではない緊張感。大植さんの指揮もさらに濃厚さを増し、2楽章以降の音楽の流れも、まったく隙がみられない。全体を通して、昨日よりもさらに立派で、名状しがたいある種の精神性(この曲がヨーロッパ的な神の概念に連ならないものであることが自明であるのなら、そこにあるものは「アメリカ精神」という言葉で言うしかないと僕はおもうのだが)を宿すまでに至っていたように思います。

聴いているこっちも、どこらへんが難関だかわかってしまったので、そこが近付くと、がんばれ・ばんがれ、と力がこもることこもること・・・ここらへん、ちょっと本来の聴き方とはちがいますがね(笑)。

決して息切れすることなく、堂々たるラストの悠然たる歩み。それが、壮大なコードで締めくくられた後、十分な間を経て沸き起こった拍手は、昨日の3倍はあろうかという盛大で温かなもの。大植さんが振り返って初めてかかるブラボーの声・・・・ううむ、今日はいかにも「成功した演奏会」でありまするな。

そのことも、良かったなあ、と思ったことだったのだけれど、それよりもなによりも・・・実のところ、ぐすたふくん、この曲が大好きなんですよ。どれだけ生で聴く機会を待っていたことか。

出会ったのは、今からちょうど12年前、サンフランシスコでティルソン・トーマスのSFSに出会ったときに、その流れで。だから、僕は、この曲のサウンドの中に、あのアメリカの風景(それは本当は、僕が目にしていた西海岸のそれと、コープランドの視線の先にある東海岸のそれとはちがうのだろうけれど)、そしてそこに暮らす人たちのメンタリティー、そういったもろもろのものを、肌感覚ととして感じ、匂いとして嗅いでしまうんですよ。そして、そこにある「人々を信じる」「皆を愛す」力、というものを確信として感じることができたとき、人間とは捨てたものではない、と思うことができる気がするんです・・・だって、第2次世界大戦直後の音楽なんだもの、これは。

この音楽を、ここ大阪で聴くことができたことを、僕は本当に感謝したい。

大植さん、ありがとう。
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コメント


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今回はゲネプロから聴けたことと、2日目の席からは中心となる管楽器のソリスト達が手に取るようにうかがえて、吹く準備に取り掛かる様子までわかって、
『次やぁ~~頑張って~~』
などと考えながらずっと聴いていたので、まさに参戦してしまい肩が凝ってしまいました、楽しかったですけど。
構築の過程が垣間見れたようで、印象深い公演となりました!ぐすたふさんにもお目にかかれたし。
それにしても、やはり2日目公演が値打ちあるってことですね。

jupiter | URL | 2010-04-18(Sun)23:36 [編集]


Re:

Jupiterさん、こんばんは。

> 構築の過程が垣間見れたようで、印象深い公演となりました!ぐすたふさんにもお目にかかれたし。

こちらこそ、お目にかかれて大変うれしかったです。記事にも書きましたけど、難曲だけに、付き合いが長くなると(爆)聴いてるこっちも同志みたいになってきますね。

> それにしても、やはり2日目公演が値打ちあるってことですね。

このところ二回連続で二日とも参戦しましたが、この二回は確かに二日目の方が良かったと思います。しかし、過去には1日目の方にあったものが、二日目に失われてしまった経験をしたこともあります(大植さんのときですら!!)し、そういうことを思えば思うほど、演奏会というのは一期一会の聴衆と奏者の真剣勝負だなあ、と思いますね。

次は、シューマンの2番ですね。バーンスタインが、日本で最後に指揮し、大植さんがその一部始終を支えたいわくつきの曲、これも二日とも聴かずしてなんとしましょうか。ああ、やはり極道おやじであります(笑)。

ぐすたふ369 | URL | 2010-04-18(Sun)23:50 [編集]


祝福されし演奏会

ぐすたふさんこんばんは。貴重な演奏会体験されましたね。古い話で恐縮ですが、4月のはじめごろ、車の中で大植さんのCDでコープランドの3番を聴いていました。ちょっと用事で中断したあと、再び車に乗ってFMをかけたら、あれ、コープランドの3番です。間違ってCDがかかっているのかなと思って何回か確認したけど、間違いなくNHK-FMでした。それでずっと最後まで聴きました。そしたらラジオのアナウンスが、「コープランドの交響曲第3番、レナード・バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルハーモニーック」と流れました。この曲をCDで聴いているときにFMでかかるというのは奇跡的だなぁ、しかもバーンスタインのがかかるなんてと、とてもうれしくなり、そのあとCDのほうの続きを聴きました。そのときから、この大フィルの演奏会が祝福されしものになるであろうことを確信しつつ、遠く東京から思いを大阪に向けていました。

じゃく3 | URL | 2010-05-03(Mon)23:26 [編集]


Re: 祝福されし演奏会

じゃくさん、こんにちは。大変興味深いコメントで、深く感じ入った次第です。

この世の中に、実は偶然というものは存在しない、と僕も思います。

じゃくさんの祝福、心から感謝です。はるか西から、この気持ち、伝わりますように。

ぐすたふ369 | URL | 2010-05-04(Tue)12:27 [編集]


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