不惑わくわく日記

大阪でコンサートをあさっています。

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ありがとう 大植英次・・・・大フィル定期

今日は、演奏も昨日に増して素晴らしかったけれど、それよりも、なによりも・・・・

大阪 ザ・シンフォニーホール
大フィル第455回定期演奏会(二日目)
大植英次指揮 大阪フィルハーモニー交響楽団
ベートーヴェン:交響曲第6番「田園」
ストラヴィンスキー:バレエ音楽「春の祭典」

昨日の「ハルサイ」より、さらに上を行くとは想像していなかった。何をおいても「いけにえの踊り」に止めを刺す。妖しい光彩を放つまでの、ぬめりに似た触感。これを、エロス、と呼ぶに躊躇はない。クライマックス前のゲネラル・パウゼ、そこでの大植さんの壮絶なる唸り声と、振り下ろされたタクトに跳ねあげられるように飛び上がる彼の体躯。それが何よりも、この演奏に籠められた尋常ならざるエナジーの証。

この部分でのストリングセクション、フロントローのテンションの高さも尋常ならざるもの。長原幸太・佐久間聡のヴァイオリン・ツートップの渾身のダウンボウ、それが生み出すサウンドの何と豊かな質感と量感であろうか。ここまでのストリングサウンドの上に、昨日よりもさらにパワーアップしたブラスが咆哮する時、ああこれこそ「ハルサイ」をライブで聴くことの至福・・・心からそう思う。

昨日は背景にしか過ぎなかったかの印象であった「田園」は、今日は充分に「ハルサイ」と対峙しうる一幅の絵。今日の演奏ならば、こう並べたとき、それこそ「聖と俗」「天国と地獄」というような古典的連祭壇画を連想するに困難はない。「田園」が実は、ああみえて「舞踊組曲」であることに気付くとき、「田園」と「ハルサイ」を並べることの妥当性、その美的俯瞰に策士大植の意図を汲むこと、可、とするにやぶさかではない。ただただ、昨日の「田園」、乗りが悪く、リズムの生命感に欠けていた、そのことがぐすたふ君をして、昨日の方が面白くないと思わしめた原因のように思う(たとえ、今日は4楽章から5楽章にかけてのブリッジ部分で、オーボエが落ちるという大事故があったにしても)。

いつもなら、この先に東京公演があって、そこにピークが持って行かれるのだろう、そう思ってしまうのだが、今日はそう思わない。今日がピークかもしれない。今日が、最高のパフォーマンスかもしれない。なぜなら・・・

終演後の温かい拍手、いつまでもいつまでも続く拍手・・・・大植さんが引っ込んでも、そして長原君が礼をしても、舞台上からみんな去ってもやまない拍手に、再び現れた大植さん。そのもとに、みんなが駆け寄る。そしてそれからの、長い長いスタンディングオベーション。大植さんは舞台から握手をし、客席に飛び降りて抱き合い、そして指揮台に口づけをする。ブラボーの掛け声、有難うの掛け声・・・そう、今日は大植さんの監督としての最後の定期演奏会だもの。

ありがとう、ありがとう。あなたが大阪にやってきてくれてから9年間、僕はずっとあなたについてきた。僕はあなたについてきて・・・・あなたと大フィルについて行こうと決めて、本当に良かった。こんなこと、もう多分、僕の一生の中、二度とないだろう。こんなに豊かな音楽的体験ができたこと、僕の一生の宝だと思います。

さようなら、偉大なる大阪のマエストロ、大フィル音楽監督、大植英次。
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コメント


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ブラボー大フィル、ブラボーぐすたふさん、ブラボー大植英次!

大植英次、大フィル音楽監督としての最後の定期演会。僕もこの場に立ち会うことができて、本当に良かったです。完全燃焼の春の祭典も素晴らしかったし、何よりもそのあとのあの暖かい拍手の場に自分も加われたこと。僕は定期会員ではなかったけれど、ここ数年間、大植さんと大フィルの音楽に、深い感動を何度もいただきました。その感謝を、精一杯の拍手でお礼できたこと。
ぐすたふさんは本当にかけがえのない貴重な9年間を体験されましたね。
ブラボー大フィル、ブラボーぐすたふさん、ブラボー大植英次!

じゃく3 | URL | 2012-02-18(Sat)09:35 [編集]


Re: ブラボー大フィル、ブラボーぐすたふさん、ブラボー大植英次!

じゃくさん、おはようございます。昨晩は有難うございました。無事にサンライズは大阪を出発できたようで、何よりです(だいぶダイヤ、乱れてましたね)。しかも、到着早々の朝早くから、拙ブログを見ていただけるなど、感謝感激雨あられ、でありまする。

終演後のあの時間をご一緒出来たこと、ほんとうにうれしく思います。

あの場にいた、すべての大阪の聴衆に、あらためてブラボー、と言いたいです。

ぐすたふ369 | URL | 2012-02-18(Sat)10:12 [編集]


ぐすたふさま 記事に感謝!

朝比奈さん去って、しばしコンサートは休眠。その眠りを覚ませてくれたのが大植さんの復活だったことを思えば、今日シンフォニーホールに出かけていなくても、マエストロに感謝の気持ちで一杯です。

ところで19日(日)は京都では?

古都百話(京都百科) | URL | 2012-02-19(Sun)01:19 [編集]


Re: タイトルなし

京都百科さん、おはようございます。

> 朝比奈さん去って、しばしコンサートは休眠。その眠りを覚ませてくれたのが大植さんの復活だったことを思えば、マエストロに感謝の気持ちで一杯です。

私も、不惑のある日、コンサートゴーアーになる、とある日突然決めて、フェスティバルへ。その直後に、大植さんが監督になることが発表、という経過。爾来9年間、大植さんがいなければ、こんなに長くは続かなかったかもしれません。ただただ、感謝。

> ところで19日(日)は京都では?

はい、その通りです。

いまから出かけます。

ぐすたふ369 | URL | 2012-02-19(Sun)12:12 [編集]


意図?それとも事故?

こんばんは。僕は定期2日目を聴きました。伸びやかで優しく包みこむような「田園」、そして原始的本能を覚醒させる「春の祭典」というコントラストが鮮明で、記憶に残る演奏会でした。

それにしても「田園」第4楽章から5楽章へ繋ぐ箇所、オーボエの音が全然聴こえなくてびっくりしました。これは「抑えて吹くように」という大植さんの指示だったのか、オーボエのリードが詰まって音が出なかった(よくある)事故なのか、判断に苦しみました。どうもぐすたふさんの文脈を読むと、1日目は出ていたということでいいんですね?

雅哉 | URL | 2012-02-22(Wed)01:02 [編集]


Re: 意図?それとも事故?

雅哉さん、おはようございます。コメントありがとうございました。

二日目は、ご指摘の箇所が大きな事故でしたけれど、そんなことがあっても些細なことに思えるほど、良い演奏だったですね。

この日の田園、長原君の弦が切れるなど、いろんなことがありましたが、そういうのも含めて「ライブ」なんやなあ、と思いました。これも、思い出になるような気がします。

ぐすたふ369 | URL | 2012-02-22(Wed)07:09 [編集]


録音に期待します

 木曜日公演、お声かけ頂いたのに結局都合がつかず断念しました。最後の定期、ぜひこの目に焼き付けたかったです。
 僕が大植&大フィルのコンサートに行った回数は15回でした。1回目がなんと春の祭典をやった定期でした。今回行ければハルサイに始まりハルサイに終わる・・・を実現できたんですが。
 15回のうち4回ほどは神戸にいた時のものですが、大半は岡山から通いました。それだけの価値のある、いや毎回毎回、自分の期待した以上に素晴らしい音楽的体験をもたらせてくれました。
 今日、長原さんに続いて佐久間さんの退団のニュースに接し、エイジ・オブ・エイジの終焉をひしひしと感じます。正直、本当に寂しい・・・、しかし大フィルの歴史は続くんですよね。
 これからも大フィルを応援します。ぜひ、岡山から駆けつけたい!という特別な物を感じさせる楽団でいて欲しい・・・そう思います。

ヒロノミンV | URL | 2012-02-22(Wed)22:26 [編集]


Re: 録音に期待します

ヒロノミンVさん、こんばんは。コメントありがとうございました。私も、ご一緒出来なくて、大変残念です。

>  15回のうち4回ほどは神戸にいた時のものですが、大半は岡山から通いました。それだけの価値のある、いや毎回毎回、自分の期待した以上に素晴らしい音楽的体験をもたらせてくれました。

すごいですねえ・・・・岡山から、新幹線で1時間足らずとは言え、定期に間に合おうと思えば随分無理をなさったのでは。そのエネルギー、感服いたします。

>  今日、長原さんに続いて佐久間さんの退団のニュースに接し、エイジ・オブ・エイジの終焉をひしひしと感じます。正直、本当に寂しい・・・

ホントですか!!!ショック二倍・・・・・佐久間君、大好きだったのになあ。やはり、長原君あっての佐久間君だった、ということなんでしょうか。でも、逆に言えば、私たちは、一時代を共にさせていただけた、ということなんでしょうね。

>  これからも大フィルを応援します。ぜひ、岡山から駆けつけたい!という特別な物を感じさせる楽団でいて欲しい・・・そう思います。

同感です。ただ、そうあり続けられるかどうか・・・・こればかりは、楽員のみなさんの頑張りに掛っている、そう思います。私も、応援したいです。

ぐすたふ369 | URL | 2012-02-22(Wed)22:53 [編集]


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