不惑わくわく日記

大阪でコンサートをあさっています。

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MTT/SFS、マーラーチクルスの最後のCDを買う

MTT/SFSマーラーチクルスの12タイトル目(1-9+大地+嘆きの歌で11タイトル、その次ですな)、待望の、と言いたいところだが、正直言って、あんまり待望では無かったりしたんですね。無くても良いんじゃないかと(ごめんなさい、MTT(笑))

「Songs with Orchestra」というタイトルで、「さすらう若人の歌」「リュッケルトの詩による5つの歌曲」「角笛から抜粋」の3部構成。おそらくは、「大地」も「嘆きの歌」もシリーズに入れたんだから、オーケストラ伴奏つき歌曲を3番とカップリングした「亡き子」だけにしておくわけにいかないやろ、ということだったんでしょう。

ただ、それなら「角笛」を全曲網羅して2枚組にしてほしかったなあ。

ただ、そうなると音源としてのコンサートが組みにくい、という実際上の都合があったんだろうけど。「角笛」からの5曲は、「塔の中の囚人の歌」→「少年鼓手」→「トランペットが美しく鳴り響くところ」→「レヴェルゲ」→「原光」の抜粋でうまくアレンジされていて、たしかにコンサートピースとしては秀逸。でも、せっかく角笛から編むのに「魚に説教する聖アントニオ」だとか「この世の生活」といったマーラーを語る上で欠かせないピースが入らないのは、マーレリアンぐすたふくんとしては、ちょっと・・・という感じなんですよね。

最初、歌曲集がこのチクルスの最後にリリースされることが決まった、というニュースを聴いたときはさすがMTT!!!「嘆きの歌」を入れただけのことはある!!!と拍手喝采したのだけに、実際にリリースされた内容を知った時の落胆は大きかった。まあ、でも「角笛」まで録音する人はほとんどいないから、ちょっとでもやってくれただけ良しとしましょうか。

この「角笛」抜粋で特記すべきなのは、最後の「原光」がバリトンで歌われているところ。これは、さすがMTTで、チクルスで一度「復活」の4楽章として録音してるんだから、同じものを録音する愚を避けているわけですね。ここらへん、師匠バーンスタインが「角笛」抜粋のCDで、最後の「原光」を何のためらいもなくメゾソプラノで録音しているのとは、やっぱり違います。

そして、このCDでの最良のものは「リュッケルトリーター」でしょう。とにかく、音の・響きの美しいことと言ったら!!素晴らしいサウンドです。

これは、MTTの丁寧な音作りと、SFSの繊細な音と、そしてなにより録音スタッフの優秀さ、この三位一体によって成し遂げられたと言って、過言ではないでしょうな。出だしが「私は柔らかな香りを嗅いだ」から始まるのだが、この出だしの音の透明さなど、これ以上のものがこれまであっただろうかとまで思ってしまうし、3曲目に置かれた「美しさゆえに愛するのなら」の堂々たる絶唱は「Don't Cry for me, Arzentina」を彷彿とさせる感動的なもの。4曲目に「真夜中に」を置いて、5曲目に「私はこの世に忘れられ」を置く並びは、たぶん「私は柔らかな香り」とのシンメトリーを意識したのだろうと思われる。静寂のなかから始まった連作歌曲が、また静寂の中に溶けていく過程の、これまた何という美しい響き!!

この5曲を聴くだけでも、このCDの価値は十分にある、と思います。

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